季刊「アラブ」に掲載された瑞応寺住職インタビューついてご紹介しています/真言宗瑞応寺

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HOME瑞応寺について瑞応寺NEWS>Vol.7 季刊「アラブ」に瑞応寺住職インタビュー
「季刊アラブ」に中島住職のインタビュー記事が掲載されました
  -サマワの人たちが来られて、どのような話をされましたか?
中島 治安間題が主なテーマでした。特に自衛隊の活動については、その主旨が人道支援のために来ているという認識はまったく変わっていないと言っていました。イラク戦争が終結した当初、派遣されて来る外国軍部隊はすべて占領軍、場合によっては敵軍と見なすという時期もあったそうです。しかし、自衛隊は人道支援を行なってくれ、その活動にはこれからも大いに期待しているとも付け加えていました。したがって、これからは自衛隊員の数が増えてもいいし、その活躍が広がっても大いに結構、治安上の問題で自衛隊の皆さんに犠牲を強いることのないように、われわれは側面から援助したいとも言っていました。
彼らとの話は、本堂でアラブ式の車座になって、ざっくばらんに話しました。ただ、思ったよりも彼らが話に熱心だったのが印象深かったです。
  -治安の問題のほかには、どんな話をされたのですか?彼らは何に一番興味をもっていましたか?
中島 やはり日本の援助ですね。経済援助と、恐らく雇用の活性化が、言葉の端々に感じられました。サッダーム時代にあまりいい思いをできなかったからでしょう。ここへ来てスタート・ラインを同じにしてほしいといった感じでした。
もちろん、宗教の話もしました。要するに、どんな宗教にも人を殺せという謳い文句はなく、われわれにもシーア派やスンニー派の区別はない。
あるのはイスラームだけだ。同じ様に、仏教やキリスト教もイスラームと同じく世の中にあるということです。皆が平和を願っているし、われわれもその一人だと言っていました。
私の個人的な感想ですが、イスラームだから原理主義、あるいは過激だという見方をされたくはないのでしょう。日本人からすると、どうもそのような印象をもってしまうので、神道や仏教との対話を通じて彼らの立場を説明するよい機会にもなったのではないでしょうか。
 
-イラク戦争についてどうお考えですか?
中島 アメリカが勝手な理由をつけて攻め込んだ戦争だと思います。
9.11の惨劇は、たまたまテレビで見ていました。それを伝えたパレスチナでの喜びの反応の様子もテレビで流れました。その時は、複雑な思いでした。私たちの心情の中には、当然パレスチナ問題が横たわっています。パレスチナに対して現在のシャロン首相率いるイスラエルの行なっていることに対して、まったく許せないという感情が私にはあります。自爆テロを大きく取り上げることで、パレスチナ人すべてがテロリストであるかのように世界に宣伝し、それを理由にパレスチナ人を根こそぎ殺害しようとしている印象です。これまで毎日のようにパレスチナでは人が殺されてきました。これに対し、ニューヨークでは一気に3700人が亡くなりました。パレスチナでの死亡者とニューヨークでの死亡者をどう考えればいいのでしょうか。もちろん9.11はショッキングな出来事ですが、同様にパレスチナの惨劇は今も続いているのです。
戦争の口実に使った大量破壊兵器も見つからない以上、じつはそれを承知の上で、強引に戦争まで突入したのかも知れません。私は一憤りを感じています。
  -自衛隊がイラクヘ派遣されたことについてはどうお考えですか?
中島 私は大反対でした。恐らくアメリカからの要請と、小泉政権のムードとが一致して、派遣ということになったのでしょう。しかしながら、イラクでできることは他にたくさんあると思います。いわゆる人道支援を目的として行くのであれば、病院の修復や医療システムの指導・教育など、いくらでもやりようがあるでしょう。武装した自衛隊が行っても、恐らく何もできないと思います。
経験のある技術者などが、今すぐというわけにはいきませんが、イラクに入れる状態になったら、病院の再建や教育の援助、器材やノート・鉛筆を送ったり、指導者として現地に行ったらいい。戦後の復興事業のおこぼれを頂戴するために、少しでも血を流さなければおまえたちに分けてやらないといった陰の声で動いているのかも知れませんが、ちょっと踏みとどまって我慢して、もう少しこわもてではない人道支援ができると思います。
むしろ、イラクで人質になった女性のように、ボランテイアやNGOの活動こそ誉めるべきでしょう。彼女はかわいそうです。個人に頑張らせるのではなく、もっと組織的なかたちでのソフトの支援をした方がいい。ボランテイアの人たちがやれることは限られています。
  -僧侶というお立場からは?
中島 戦争は狂気です。一度起こってしまったら、何が起きても仕様がありません。戦争が起きてしまった以上、捕虜が虐待されて非難をされても、戦争という大きな枠組みの中では何でもありえるのです。むしろこうした狂気である戦争を「やらない」ということについて活発に議論するべきです。
人を殺してはいけません。人を殺さないという前提、つまり戦争をしないというところから皆が協力して知恵を働かせるべきです。狂気には正義も何もありません。戦争を始めないということに全力を傾けるべきです。ただ、残念ながら戦争は開始されました・始まってしまった以上、今度は一人でも犠牲者を少なくすることを必死になって考えなくてはなりません。
終止交友ムードだったイスラーム聖職者との交流
イラクには、クルド人問題やシーア派とスンニー派の対立などさまざまな問題があります。彼らだって命は惜しいし、平和に暮らせるようになるのは一番の望みのはずです。先日訪れた聖職者たちも、富が公平に行き渡らなかったということに関してサッダーム政権に恨みを持っていると言っていました。豊富な石油資源があるイラクです。
その資源を使って、イラク国民を豊かに、そして平和にしていかなければなりません。
 

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